課題
ハードウェア、ソフトウェア、電気工学のチーム間の設計コラボレーションを促進することで、建設資材の運搬や建設作業に使用する自律型建設ロボットの開発を加速する。
解決策
スタートアップ向け3DEXPERIENCE Worksプログラムの一部として、SOLIDWORKS Premium 3D製品開発ソフトウェアを、クラウドベースの3DEXPERIENCEプラットフォームで動作する3DEXPERIENCE® Worksポートフォリオのモデリング、設計、データ管理、シミュレーション、コラボレーション、プランニング、コミュニケーションの各ソリューションと合わせて導入する。これには、3D Creator、3D Sculptor、3DEXPERIENCE SOLIDWORKS® Premium、3DEXPERIENCESOLIDWORKS Simulation Designer、Collaborative Designer for SOLIDWORKS、Collaborative Industry Innovator、Project Planner、Social Business Analyst、3DSwymerの各ロールが含まれる。
結果
- 「2024 CES」でInnovation Awardを受賞
- わずか2か月半で自律型建設ロボットを開発
- シミュレーションによりロボットの重量を20%削減
- 開発コストを10%以上削減
Dongmin Lee氏とHosik Chae氏は、最先端のロボット工学と最新技術を統合した自律型建設技術を開発するため、2023年にスタートアップ企業の Gole Robotics社を設立しました。2人がソウルにGole社を設立してからわずか3か月後、同社初のロボット モジュールが、ネバダ州ラスベガスで開催された「2024 Consumer Electronics Show(CES)」においてInnovation Awardを受賞しました。
Gole社の画期的な主力製品は、資材の運搬を自動化する革新的なロボット リフト足場装置で、建設現場における人手不足の問題に対処します。重量のある資材の吊り上げが自動化され、作業者の物理的な負担がなくなり、生産性が最適化され、プロジェクトを速やかに完了することができます。
開発スピードの向上は、このスタートアップ企業の成功に不可欠でした。Gole社を設立した両氏は、SOLIDWORKS®とクラウドベースの3DEXPERIENCE® Worksソリューションの強力なコラボレーション機能を組み合わせて使うことにしました。CTOのChae氏は、大手研究所でこれらの製品を幅広く使用した経験がありました。CEOのLee氏は次のように話します。「3D設計プラットフォームは多数ありますが、3DEXPERIENCEはロボット工学の分野で非常に積極的に使用されています」
設計とコミュニケーションを促進し、市場投入までの時間を短縮
Gole社では、SOLIDWORKSソリューションと3DEXPERIENCE Worksソリューションを統合することで、ハードウェア、ソフトウェア、電気工学の各チームがクラウドを介して自然につながり、シームレスなコラボレーションが可能になったため、ロボットの設計と製造をスピーディに進められるようになりました。
このような効率化により、わずか2か月半で自律走行ロボット モジュールの設計と製造を成功させることができました。「SOLIDWORKSは、Gole Roboticsにとっての『言語』であり、3DEXPERIENCEプラットフォームは、設計や構造を含むすべての意思決定が行われる会議室です」とLee氏は説明します。さらに、3DEXPERIENCEプラットフォームは、基本的な構造計算と部品表(BOM)の作成を通じて、発注と調達を合理化します。
関連リソース
SOLIDWORKSは、Gole Roboticsにとって「言語」であり、3DEXPERIENCEプラットフォームは、設計や構造を含むすべての意思決定が行われる会議室です。ロボットの作成では、機械力学、設計、ソフトウェア、電気工学、制御など、さまざまな技術的要素を融合させる必要があります。多様な技術コンポーネントを統合する製品を作るため、コラボレーションは非常に重要です。そのため、3DEXPERIENCEプラットフォームなどの、コラボレーション向けに最適化されたプラットフォームは、時間を節約して開発スピードを上げ、開発時間を大幅に短縮するために不可欠でした」
コストを削減しつつ、性能を向上
3DEXPERIENCE WorksとSOLIDWORKSシミュレーション ツール使用することによって、テスト中もエラーや障害が発生することなくロボットを製造できただけでなく、ロボットの重量を20%削減することもできました。
「機械的ロジックとロボットの性能を簡単にシミュレーションできるのは特に便利でした。SOLIDWORKSの構造解析を使用して構造を合理化し、軽量化などの対策を通じて全体的な重量を20%削減することに成功しました。その結果、モーターやドライバーなどの駆動系コンポーネントの出力を減らすことができ、ロボットの生産コストを10%以上削減できました」とLee氏は説明します。
3DEXPERIENCEプラットフォームで意思決定の合理化と統一を実現
クラウドベースの3DEXPERIENCEプラットフォームは、Gole社の機械、ソフトウェア、電気工学のスペシャリストが数百または数千ものコンポーネントからロボットを共同で構築する際の無数の意思決定プロセスを統合し、短縮しました。
Lee氏は次のように語ります。「我々の目標は、非常に短期間で建設現場に商業的に応用できるロボットを迅速に製作することで、スピードを第一の課題としています。そのため、SOLIDWORKSソリューションと3DEXPERIENCE Worksソリューションの優れたコラボレーション ツールは、当社のニーズに不可欠であると考えています。意思決定を単一のプラットフォームに統合する必要があると考えているからです。当社の決定と判断、そして失敗と成功の両方を、リビジョン コントロールを通じて細部まで管理しました。これは、情報に基づいた意思決定に役立ち、意思決定プロセスの合理化を可能にしました」
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