GRIND社がトレーニング機器でスポーツ業界を変革

GRIND社は、SOLIDWORKSを利用して、初期のコンセプトに基づいて十分に機能的で量産可能な製品を生み出し、高価な産業用機械が当たり前の業界に一石を投じています。

課題

業界を変革する世界初の携帯用バスケットボール シュート マシンの開発

解決策

SOLIDWORKS CAD Designツールを使用して、設計、試作品作成、再設計、製造準備の各工程の時間を短縮

結果

  • まったく新しい製品と市場をゼロから創出
  • 設計から製造までの工程で設計の時間を短縮
  • 外観の設計から製造まで、全体的な効率を向上
  • 部品数を最小限に抑えて生産を効率化

新製品、それも業界を変革するような製品を市場に投入するとなると、途端に課題のハードルが高くなります。GRIND社の創立者兼CEOであるThomas Fields氏にとって、世界初の携帯用バスケットボール シュート マシンの開発に向けた取り組みは、スポーツに対する情熱と革新的なビジョンに後押しされたものでした。

GRIND社は、SOLIDWORKS®を利用して、初期のコンセプトに基づいて十分に機能的で量産可能な製品を生み出し、高価な産業レベルの機械が当たり前の業界に一石を投じています。

SOLIDWORKSを活用して変革に取り組むGRIND社

業務効率を大幅に向上

「バスケットボールに真剣に取り組んでいる選手となると、1日500~1,000回くらいはシュートしてスキルを高めたいと考えています。「それがステフィン・カリーやラリー・バードのような伝説的な選手たちのトレーニングです」とFields氏は語ります。「問題は、人手に頼ったトレーニング方法では、シュートの回数が多いと5、6時間かかることです。当社のシュート マシンでは、たった1時間で中身の濃いトレーニングをより効率的に行うことができます。

GRIND社が市場に参入する前は、シュート マシンは大型でコストがかかり、通常は教育施設や専門施設での設置に限られていました。「当社が参入する前は、バスケットボールのシュート マシンは大型の産業機器レベルの装置で、主に高校や大学、NBAで使用されていました。それは高価で、ほとんどのアスリートには手が届きませんでした」と、GRIND社の工業デザイナーでヒューストン大学の非常勤教授であるElliot Martinez氏は説明します。「しかし、技術の進歩に伴い、製品は小型化し、より安価になっています。GRIND社はまさに、バスケットボールのトレーニングでそれを実現しました」

練習の効率をこれまでにないレベルにまで向上させるGRIND

関連リソース

SOLIDWORKSは、私たちにとって画期的なツールでした。

紙の上に描いたイメージやInstagramから取り込んだ写真のようなシンプルなものからスタートし、SOLIDWORKSを使って短時間で肉付けすることができました。このソフトウェアのおかげで、レーザー カッターや3Dプリントを使用して迅速に試作品を作成できました。実用レベルの試作品が完成したら、本稼働に向けてそれを製図化しました。これらのツールがすべて1つのソフトウェアにまとまっているため、工程をスムーズに進めることができました。

Elliott Mertinez氏

工業デザイナー

アイデアの誕生

Fields氏の個人的な体験は、イノベーションの発想の源泉となりました。「高校時代にバスケットボールをやっていて、将来有望な選手でした。しかし、卒業する前に前十字靭帯を4回切ってしまいました」と彼は振り返ります。「その時に、私は大きな問題に気付きました。学校では10,000ドルもする180 kgのシュート マシンは利用できませんでした」Fields氏は、市場に安価で小型のシュート マシンがなぜないのか疑問に思いました。

そこで、この問題を解決しようと、溶接の仕方を教えてくれた友人の助けを借りて、両親のガレージで最初の試作品を作成しました。「最初の試作品は見栄えが良いとは言えませんでした。私たちはそれを『不細工な赤ちゃん』と呼んでいました」と、Fields氏は冗談を言いました。「でも、きちんと動いてくれました。その後、共同創設者のElliotと協力して、この大まかなコンセプトを取り入れ、数千人ものアスリートが現在使用している製品に改良しました」

GRIND社 - アイデアの誕生

SOLIDWORKSを使用したソリューションの設計

概念実証が完了した後、GRIND社はどうすれば製品を効率的に改良し、量産できるのか模索していました。「SOLIDWORKSは、私たちにとって画期的なツールでした」とMartinez氏は語ります。「以前、機械工学と工業デザインの仕事をしていたときに、私はSOLIDWORKSのスキルを身に付けました」Martinez氏は、サーフェシングからレンダリングまで、あらゆるモデリングを行い、すぐに製造できる製品を開発しました。

Martinez氏は、SOLIDWORKSのパラメトリックな設計機能による製品開発プロセスの効率化を高く評価しています。紙の上に描いたイメージやInstagramから取り込んだ写真のようなシンプルなものからスタートし、SOLIDWORKSを使って短時間で肉付けすることができました。このソフトウェアのおかげで、レーザー カッターや3Dプリントを使用して迅速に試作品を作成できました。実用レベルの試作品が完成したら、本稼働に向けてそれを製図化しました。これらのツールがすべて1つのソフトウェアにまとまっているため、工程をスムーズに進めることができました。

稼動中のGRIND

迅速にイテレーションを行い、設計を微調整できることが非常に重要でした。Martinez氏は次のように振り返ります。「ユーザーから広範なフィードバックを収集し、マシンを自分たちでテストして、改善が必要な部分を特定しました。GRINDチームは、アプローチを継続的に改善することで、初期のアイデアを大幅に進化させ、より効果の高い製品を作ることができました。

未来に向けた革新

GRIND社の最近のイテレーションでは、拡張機能も対象になっています。GRIND社の最高マーケティング責任者であるAmry Fields氏は、次のように説明しています。「最新のマシンでは、コート上に、以前のモデルよりも4つ多い、9つのパス スポットが設定されています。選手は、フリースロー ライン、ディープ コーナー、トップ オブ ザ キー(フリースロー サークル内でバスケットから最も離れた領域)など、さまざまなスポットからシュートできるようになりました」。

最も価格が手頃なシュートマシンであり続けるGRIND

Martinez氏は説明の途中で、次のようにコメントしました。「当社はネット構造を再設計することで、耐久性を高め、設置時間を短縮しました。ネットはあらゆるショットの衝撃を吸収するため、衝撃の大きい領域を強化することで製品寿命を延ばすことができました。当社の目標は、アスリートがトレーニングに集中できるようにすることであり、常にマシンの調整を行うことではありません」

このような製品はアップグレードされていますが、それでもGRINDは、市場で最も手頃なシュート マシンであり続けています。

SOLIDWORKSと3DEXPERIENCE Worksの詳細を見る

SOLIDWORKSソリューションについてご不明な点はありますか?

お客様とお客様のチームは、SOLIDWORKSソリューションによって、短期間で新しいアイデアを優れた製品に変えることができます。