Industrilås社、イノベーションによりガレージメーカーからグローバルリーダーへと飛躍

SOLIDWORKSをイノベーションのインフラストラクチャに統合したハードウェア メーカーが、設計の効率を最適化し、製品の品質を確保して、グローバル規模のスケーラビリティを実現しています。

課題

産業用筐体の安全性と気密性を維持するためのハンドル、ラッチ、ヒンジ、シールの大規模な製造施設において、数千に及ぶ部品を管理および開発する必要があります。

ソリューション

通常のドアを過酷な環境でも使用できる堅牢なアクセスシステムに変える製品の設計、組み立てから亜鉛鋳造、射出成形、製品の最終アセンブリに至るまで、社内生産のあらゆる工程にSOLIDWORKS®を組み込みます。 

結果

  • 数千に及ぶ部品の製造効率を考慮した設計が容易にできます
  • 設計を簡素化して部品数を減らし、機械的エラーを低減します
  • 新しい部品すべてのイノベーションをSOLIDWORKSで開始します
  • SOLIDWORKS内のすべての部品を管理します

Industrilås社は、産業用筐体の安全性と気密性を維持するためのハンドル、ラッチ、ヒンジ、シールを製造しています。同社の製品は、通常のドアを過酷な環境でも使用できる堅牢なアクセスシステムに変えるものです。「Industrilåsは私の父が40年前に創業しました。父は当時、ロックと密閉の技術全般に進化を求める市場のニーズを認識していたのです」と振り返るのは、オーナー兼CEOのFredrik Mölzer氏です。Mölzer氏の父親は、自宅のガレージでこの事業を始めました。

エンジニアリングの強豪メーカーに成長するIndustrilås社

創業時から、イノベーションと適応性はIndustrilås社の中核にある理念でした。当時の業務には手動の装置と手書きの製図板を利用していましたが、間もなく、別のアプローチが必要だということに気付きます。「もともと好奇心旺盛な性分なのです。この好奇心が原動力の1つとなり、すぐに新しい技術の採用へと動いたのだと思います」とMölzer氏は付け加えます。Industrilås社は好奇心によってSOLIDWORKSへと導かれ、その採用を決定したことで、エンジニアリングと製造に対する同社の戦略が恒久的に形作られていきます。

エンジニアリングの強豪メーカーに成長

現在、Industrilås社は世界中に約500人の従業員を擁する企業となり、そのエンジニアリングチームは複数の地理的に異なる場所で機能しています。その中にはスウェーデンにある2つのチームと、4大陸にある4つの製造拠点が含まれます。設計、組み立てから亜鉛鋳造、射出成形、最終アセンブリに至るまで、すべての製造工程が社内で行われています。このレベルの垂直統合によって、品質、パフォーマンス、納品スケジュールの完全な管理が確保されます。

SOLIDWORKSを使用するIndustrilas社

関連リソース

SOLIDWORKSで私が一番気に入っている点は、自分の頭の中にあることを何でもコンピュータに入れることができて、そこで設計すれば誰にでもその内容を理解してもらえるところです。

Bengt-Åke Alfredsson氏

エンジニアリング マネージャー

エンジニアリング マネージャーのBengt-Åke Alfredsson氏は、学生時代からSOLIDWORKSを使って設計をしています。「SOLIDWORKSで私が一番気に入っている点は、自分の頭の中にあることを何でもコンピュータに入れることができて、そこで設計すれば誰にでもその内容を理解してもらえるところです」とAlfredsson氏は説明します。こうした、複雑なアイデアを視覚的に伝達する能力は、Industrilås社の製品開発プロセスの中核となっています。特に、顧客の要求に基づいて設計するカスタムソリューションには欠かせない機能です。

戦略的パートナーとしてのSOLIDWORKS

SOLIDWORKSは単にツールとしてだけでなく、Industrilås社のイノベーションインフラに不可欠な役割を担っています。Mölzer氏は、SOLIDWORKSがIndustrilås社の製品開発プロセスに深く統合され、単なるコア設計ツールではなく、同社の広範なイノベーションプロセスにおいて信頼できるパートナーとして貢献していることを強調しました。

Industrilas社のSOLIDWORKSによる設計

パートナーの関係が始まったのは、約30年前です。実は、Industrilås社は北欧で最初にSOLIDWORKSを採用した企業の1つでした。競合他社は2D図面のみを扱っていた時代に、Industrilås社は3Dモデルを顧客に見せることができたのです。SOLIDWORKSを早期に採用したことで、Industrilås社はテクニカルセールスで優位に立ち、顧客との関係を強化しました。

社内製造の卓越性

Industrilås社はすべての主要製造工程を社内で実施することで、設計から最終アセンブリに至る製品ライフサイクル全体を管理しています。

設計と組み立てのチームが顧客の要件を製造可能な製品に変換し、品質部門は防水性、防塵性、耐久性、操作性に関する厳格なテストを実施して性能を検証します。社内ツール部門が製造に必要な特殊ツールの構築とメンテナンスを担うため、外部サプライヤーに依存することもありません。製造能力は多岐にわたり、CNC旋削加工、亜鉛ダイカスト、射出成形、PURガスケット、押し抜き、曲げ加工、穴あけ、ねじ切り、粉体塗装、最終アセンブリにまで及びます。 

Industrilas社のサステナビリティを中核に据えた製造

この包括的な体制により、顧客ニーズへの迅速な対応が可能になるだけでなく、品質管理の厳格性とイノベーションをもたらす自由度が向上しています。Industrilås社は、サプライヤーの制限に束縛されることなく、製品ソリューションを社内でテスト、調整、拡張し、顧客のニーズに対してより優れた対応を実現しています。

サステナビリティを中核に据える

Industrilås社の卓越した製品化能力と対をなすものは、サステナビリティへのコミットメントです。「当社には、人々、自然、気候に対する責任があることを認識しています。そのため、今日よりも明日がもっとサステナブルになるように、事業を進化させ、新しいソリューションを見つけ出すべく、日々懸命に取り組んでいます」とMölzer氏は強調します。

気候変動対策としてすべて再生エネルギーで生産された亜鉛に切り替えるなどの最近の取り組みでは、製造品質に影響を与えずに、亜鉛生産からの排出量を43%削減しています。また、温室効果ガス排出の世界的な基準に準拠し、スウェーデンのネッシェーにある同社最大の製造拠点で作られた製品の排出量データとライフ サイクル アセスメントを公開しています。

サステナビリティの取り組みは、材料以外にも広がっています。Industrilås社は製造拠点を各大陸に戦略的に配置することで、サプライチェーンを短縮して納期実現率を向上させ、輸送で発生する排出量を削減しています。包装材料はすべてリユースまたはリサイクル可能で、製造時に発生した廃棄材料は可能な限り再利用されています。

今後の展望

Industrilås社は生産能力への投資を続けています。ネッシェーの最新工場では、製造スペースを倍増させるだけでなく、サステナブルな慣行がさらに多く取り込まれていく予定です。SOLIDWORKSは引き続き、同社の設計とイノベーション能力を高めて、継続的な成長の基盤を強化していきます。

SOLIDWORKSとIndustrilås社

「SOLIDWORKSを採用するという選択は正解でした」とMölzer氏は締めくくります。「これまでの経緯から言えるのは、今後もSOLIDWORKSとの連携をさらに深めていくということです」

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