DBOX社、3DEXPERIENCE SOLIDWORKSを活用してドローン自動化を変革

DBOX社は、変動が大きく急速に進化している自律型ドローン技術の分野において、ドローン収容ボックスというソリューションで、ドローンの能力と発展に新しい風を吹き込みました。DBOXの成功の要となったのは、共同設立者兼CEOのLinas Gelažankas博士です。「当社のそもそもの始まりは、写真から物体を測量するという、大規模な写真測量プロジェクトです。ドローンの飛行時間の90%は自律飛行なのに、いまだに現場にいて、手作業でバッテリー交換しなければならないという問題に早い段階で問題意識を持っていました」

企業レベルのドローン、特に大規模プロジェクトのドローンの運用やメンテナンスを手作業に行うには限界があり、それがDBOX設立のきっかけとなりました。ドローンには自律飛行する能力があるにもかかわらず、バッテリー交換がボトルネックとなっていたため、これを解消しようと考えました。ドローン運用を自動化し、効率性を向上し、ドローンの用途を拡大することが目標です。

「DBOXはドローン自動化に一石を投じるものです」とGelažankas氏は語ります。「DBOXのネットワークを築き、屋上から都市周辺を飛行できるようにしています。そうしたボックスそれぞれから、命令を受けたドローンが自動的に飛び立ちます。実際、世界のどこからでも、ボタンを1回押すだけで、インターネット接続を使ってドローンのネットワーク全体をコントロールできます」

DBOXは、苛酷な条件からドローンを保護する車庫のようなものです。気候条件にかかわらず、バッテリーが最高の性能を発揮する温度を維持することもできます。用途としては、都市インフラの調査、緊急時対応、農業、3次元モデリングなどです。

開発工程を短縮

DBOXプロジェクトの設計段階と試作品作成段階でSOLIDWORKS^®は欠かせない存在でした。「当社の開発においてSOLIDWORKSは大きな役割を果たしてくれました」とGelažankas氏は語ります。「スタートアップ企業向け3DEXPERIENCE^® Worksプログラムに加入し、3次元モデリング、プリント基板設計、流体シミュレーションなどの包括的なツール群を利用できるようにしました」

同社のエンジニアは、3DEXPERIENCE Works Excellence Centerのリソースも活用することで、DBOXの初期のスケッチから、試作品の3次元モデル、最終的な製品に至るまで期間を大幅に短縮することができました。 

DBOX社は、自律型ドローン運用の可能性の枠を広げ続けています。同社がたどった道のりは、製品開発技術が現実世界の課題解決に与える影響がどのようなものかを知る貴重なヒントになります。

Gelažankas氏は最後にこう述べています。「3次元モデリング ツールがなければ、このようなシステムの製作は相当苦労したと思います。SOLIDWORKSによって、作業の繰り返しを回避することができます。アイデアから2次元図面、3次元図面、アセンブリへと工程を進め、そのアセンブリを含めすべてに問題がなければ、すぐにそのまま製造に入ることができます」