課題
世界的な食品廃棄の問題を商業的に扱えるよう、食品廃棄物処理を主眼にしている従来の方法から、サプライ チェーンの第1段階で食品廃棄物を再利用する方法に変える製品を作る。
解決策
3DEXPERIENCE Worksポートフォリオの3D Creator、3D Sculptor、Collaborative Designer for SOLIDWORKS、Collaborative Industry Innovator、SOLIDWORKS Premium、3DSwymerの各ロールを含む、スタートアップ企業向け3DEXPERIENCE Works製品の割引ライセンスと併せて、SOLIDWORKS Premiumデスクトップ製品開発ソフトウェアを使用する。
結果
- 製品開発を効率化
- 顧客向けに調整した設計をリアルタイムで作成
- 持続可能性目標を達成
- 開発期間を6か短縮
Vuala社の最高技術責任者Anthony Ma博士は10年以上前に、息子で最高経営責任者のAbiel Ma氏とともに、世界的な食品廃棄の問題を商業的に扱うことを決めました。その方法は、食品廃棄処理を主眼にしている従来のやり方を、サプライ チェーンの第1段階で食品廃棄物を再利用する方法に変える製品を作るというものです。
英国では接客業だけで年間92万トンの食品廃棄物が出ていると推定されるなか、このロンドンのスタートアップ企業は、食品廃棄物で英国の経済と生産性に貢献すると同時に、食品廃棄物を「貴重な資源」に変えようとしています。

人々を危険から守る
同社は、廃棄物の中から食品廃棄物を自動的に分別する方法を考案しました。実際の現場で数時間以内に食品廃棄物をエネルギー生産の原料に変えることができる試作品を開発しました。Vuala X1は、気密性の高い屋内・屋外用ソリューションで、さまざまな用途に応用できる「貴重な資源」を作る微生物を使用して、いやな臭いを出すことなく、食品廃棄物を処理します。
クライアントとしては、ホテル、オフィス、カフェ、大学、ケア センター、病院、集中調理施設などがあります。同社は、バイオガス、電気、飼料、水素に変換される原料が詰まったタンクを収集し、処理します。処理後の食品廃棄物は、臭いが出ない状態で数か月間、保管することもできます。
関連リソース

製品開発を効率化
Vuala社は、ダッソー・システムズのスタートアップ企業向け3DEXPERIENCE®プログラムに参加しています。このプログラムを通じて、SOLIDWORKSソフトウェアを使用する1年間のライセンスを取得しました。さらに、ダッソー・システムズは、Vuala社が抱えていた問題に対して、状況に応じた迅速な対応を取っています。
SOLIDWORKSで反復作業を30回以上行った後、同社は、Vuala X1の小型試作機を低コストかつ迅速に製造しました。「SOLIDWORKSを利用することで、試作品をより簡単かつ低コストで作成できるようになりました」とMa氏は語ります。また、それだけでなく、同社は「設計工程で考慮されたことの是非を根本的に見直し、ユーザー体験を常に向上させることができるようになりました」と述べています。同氏は、SOLIDWORKSを導入したおかげで、開発期間が少なく見積もっても半年は短縮できたと考えています。

顧客向けにデザインをリアルタイムで調整
Ma氏は、3DEXPERIENCEプラットフォームの長所の1つは、クラウドだと考えています。実際の製品は英国各地に設置されているため、非常に役に立っています。また、現場で顧客と対話しながら、顧客固有のニーズに応じて、iPadを駆使しながら設計を変更したり改善したりでき、その後の構成がどうなるのかをリアルタイムで正確に表示することができます。「[この機能は][当社のビジネスにとって]本当に便利で、非常に重要なものになっています」とMa氏は語ります。

持続可能性の目標を達成する
Vuala社の食品廃棄物自動分別技術は、食品廃棄物の埋め立てを100%防ぎ、食品廃棄物1トンごとの二酸化炭素排出量の75%を削減することができます。同社は、二酸化炭素排出量を10年間で1億トン削減することを目指しています。Ma氏は最後に次のように述べています。「英国が食品廃棄物リサイクルの世界的な先駆者となること、そして、英国の経済と生産性にプラスの影響を与えることが当社の目標です」
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