Challenge

品質を維持し、製品性能の向上と技術革新の促進を実現しつつ、工業デザインからエンジニアリング、製造に至るまでの移行を加速する。

Solution

SOLIDWORKS Professional設計ソフトウェア、およびSOLIDWORKS Simulation ProfessionalとSOLIDWORKS Simulation Premium解析ソフトウェアを導入して、工業デザインから製造に至る製品開発を推進する。

Results

  • 工業デザインからエンジニアリングに至る移行期間の短縮
  • 開発プロセスにおける試作サイクルの削減
  • 設計テーブル駆動型のシミュレーションによる設計の最適化
  • 生産コストの削減

Black & Decker、Motorola、Becton Dickinson、Honeywellなどの多様なクライアントと組み、1,500以上の製品設計プロジェクトに携わってきたBresslergroupは、今や米国屈指の製品開発コンサルティング企業へと成長を遂げました。ここ40年の間に、フィラデルフィアに本拠地を置くこのコンサルティング企業が獲得した特許の数は125以上、大きな製品デザイン賞は80以上に上ります。

Bresslergroupの成功と成長は、製品開発に対する戦略的なアプローチによります。計画、リサーチ、コンセプト開発から、エンジニアリング、試作、製造の段階に至るまで、Bresslergroupは厳密であるとともにクリエイティブなアプローチを適用して、クライアントの革新的な製品開発および商品化を加速化しています。エンジニアリング ディレクターのDavid Schiff氏によれば、Bresslergroupの製品開発プロセスで重要なのは、工業デザインからエンジニアリングに至る過程です。

「AutoCAD®の2次元設計ツールを使用していた1990年代初めには、エレガントな工業デザインをいかにして収益性の高い工業製品へと転換するかは頭の痛い問題であり、往々にして多くの時間を取られました」とSchiff氏は振り返ります。「Bresslergroupが3次元設計環境への移行を決定したのは、設計サイクルの短縮、コストの削減、技術革新の促進を実現するためでした。同時に、工業デザイナとエンジニアとの間で行われる調整のやり取りを容易にし、工学的な解析の必要にも応えられるシステムを求めていました。これらのニーズを満たしていたのが、SolidWorksソフトウェアでした。」

Bresslergroupは生産性と技術革新の目標を達成するため、SOLIDWORKS Professional設計ソフトウェア、およびSOLIDWORKS Simulation ProfessionalとSOLIDWORKS Simulation Premiumソフトウェアを導入しました。「SolidWorksは、Bresslergroupの設計プロセスに欠かせないソフトウェアです」とSchiff氏は強調します。「ユーザー インタフェースが使いやすいため、コンセプト設計や形状の開発を担当する工業デザイナにとっても優れたツールとなっています。エンジニアは、工業デザイナが作成したSolidWorksのコンセプト モデルを使用して、性能をシミュレーションし、調整を加えてエンジニアリングや製造の要件を満たす設計を完成させます。SolidWorksは、プロセス全体の効率化に大きく貢献しています。」

工業デザインからエンジニアリングへのスムーズな移行

SolidWorksの導入により、最も目覚ましい改善が見られたのは、工業デザイン コンセプトから工業製品への工程移行です。工業デザイナがSolidWorksを使って製品コンセプトを作成すると、エンジニアはすぐさまそのモデルで作業を開始できます。結果として、これら2つの部門間でのやり取りが削減されます。

「私たちは毎回、新しい製品の作成に取り組むので、工業デザインはプロジェクト全体の要となります」とSchiff氏は述べます。「原理試作を作成するときには、工業デザイナとエンジニアとの間で多くのやり取りが必要になります。しかし、SOLIDWORKSソフトウェアを使用するようになって工業デザイナーとエンジニアがやり取りに要する時間は30%短縮されました。これはさらに開発サイクル全体、およびクライアントが市場投入するまでの時間の短縮にもつながっています」

「この方法がうまく機能するのは、SolidWorksのユーザー インタフェースのお陰で、工業デザイナがストレスなく作業できるからです」とSchiff氏は付け加えます。「たとえば、SOLIDWORKSのサーフェス化ツールを使えば、多くのコンシューマー製品で求められている、流れるような有機的な形状やフォームも作成できます。しかし、何といっても最大の利点は、工業デザイン モデルそのものにエンジニアリングや製造のデータが格納されるようになったことです。 
エンジニアはそのデータを活用して、アイデアを実際の形にすることができます」

SOLIDWORKSソフトウェアを使用するようになって、工業デザイナとエンジニアがやり取りに要する時間は30%短縮されました。これはさらに開発サイクル全体、およびクライアントが市場投入するまでの時間の短縮にもつながっています。

David Schiff氏
エンジニアリング ディレクター

部品を最適化し、試作サイクルを短縮するシミュレーション

SolidWorks Simulation ProfessionalとSolidWorks Simulation Premium解析ソフトウェアを使用すると、設計の性能をシミュレーションできる(エラストマー材料の大変形解析など)だけでなく、SolidWorksコンフィギュレーション機能と組み合わせることが可能になります。コンフィギュレーション機能を活用すれば、SolidWorks設計テーブルにリンクされた最適化ルーチンを実行できます。このアプローチにより、高い性能を備えた最適な設計、部品数の削減、生産コストの節約、また開発プロセスにおける試作サイクルの短縮が実現されます。

「統合された解析機能は、Bresslergroupおよびクライアント双方のコスト節約に貢献する、非常に有用かつ強力なツールです」とSchiff氏は指摘します。「主要SolidWorks製品とSolidWorks Simulationとのこの緊密な統合こそ、より効率的かつ実践的な設計の最適化を実現する鍵となっています。」

信頼性の高い家庭用自動タオル ディスペンサー

SolidWorksのソリューションは、これまで多くのBresslergroupの革新的な製品開発を支えてきました。最近の例としては、ペーパー タオルのフィード、カット、供給を自動的に行う家庭用ペーパー タオル ディスペンサーがあります。あらゆる厚さまた織り方のペーパー タオルに対応するCleanCut Internationalのこの最新製品は、ビーム ブレーク センサーを使用したジェスチャー ベースのインターフェイスを備えています。このインターフェイスは常に100%の確率で機能し、業務用のタオル ディスペンサーで使用されている反射型センサーよりも高い信頼性を備えています。「SolidWorksのキネマティクス アニメーションを使用すると、アセンブリに含まれるさまざまな部品同士の相互作用を可視化できます。たとえば、カット プロセスでペーパーを押さえたり解放したりするピンチ プレートの開閉などを確認できます」とSchiff氏は説明します。「SolidWorks Simulationは、試作品を作成する前に、荷重下での応力や変形を評価するうえでも非常に役立ちました。試作品の構築サイクルを短縮できたのも、このお陰ではないかと思っています。」

カット プロセスでペーパーを」とSchiff氏は説明します。「SOLIDWORKS Simulationは、試作品を作成する前に、
荷重下での応力や変形を評価するうえでも非常に役立ちました。試作品の構築サイクルを短縮できたのも、
このお陰ではないかと思っています」