Challenge

空調機および流体処理装置の開発を合理化するとともに、提案書の作成を迅速化し、図面のミスを減らし、設計を効率化する。

Solution

SOLIDWORKS StandardとSOLIDWORKS Premiumを導入。

Results

  • 設計サイクルを75%短縮
  • 図面のミスが43%減少
  • 最初の年に50,950ドルのROIを実現
  • 売上が年間25,000ドル上昇

空調機および流体処理装置の大手メーカーBrownlee-Morrow Company, Inc.は、顧客の独自のニーズに合わせて製品を開発しています。1952年に設立され、空調機、換気装置、大気汚染制御設備の設計・製造・サポートを展開し、成長してきました。現在は、ファンやポンプの大手メーカーとして幅広い製品とサービスを提供しています。米国アラバマ州のバーミンガムとモビールに事業所を置く同社は、官公庁/産業用空調機および流体処理装置、発電、鉱業、自動車、化学製品、紙パルプ、第一次金属、船舶、養鶏など多岐にわたる市場に対応します。

Brownlee-Morrowは、2014年まで2D設計ツールを使用して装置やシステムを開発していました。設計・製図担当責任者のJoel Gilbert氏によると、競争が激化し、未完成の図面が増え、効率的でスピーディな開発が必要となったことがきっかけで、経営陣は設計プラットフォームを3Dにアップグレードする決断を下しました。

「当社のビジネスの性質から、装置を狭いスペースに設置するために、直前まで多くの変更に対応しなければなりません」と、Gilbert氏は説明します。「当社ではAutoCAD LT®を使用していましたが、図面のクリーンアップにかなり時間がかかりました。その結果、図面にミスが発生し、干渉を解決するために作業をやり直したり、図面全体が完成しなかったりする事態が起きていました。そこで、開発のスピードアップと図面問題の解決につながる3D設計システムを評価することにしたのです」

Autodeskを使用した経験があったBrownlee-Morrowは、当初、Autodesk® (Inventor®、Fusion®、Plant 3Dを含む)を2か月間試験的に導入しました。しかし、これらのソリューションはBrownlee-Morrowのニーズに合っていないと判断され、ソリューション探しの範囲を広げることになりました。そこで、評価対象として浮上したのが、SketchUp®、OnShape®、Creo®、SOLIDWORKS® でした。「SOLIDWORKSを試して1週間経たずに、SOLIDWORKS StandardとSOLIDWORKS Premiumを導入してSOLIDWORKSプラットフォームに移行することに決めました」と、Gilbert氏は振り返ります。

「SOLIDWORKSインターフェイスは直感的で使いやすく、論理的に構成されています。また、SOLIDWORKS Premiumにシミュレーション、レンダリング、製品データ管理(PDM)などの追加ツールが付属している点も気に入っています」と、Gilbert氏は付け加えました。

「SOLIDWORKSを使って、3Dモデルを含めた提案書を作ることができるようになりました。2Dで作業をしていたときは、3Dモデルはもちろん図面も提案書には含まれませんでした。それでも作業に何日も何週間もかかっていたのです。今は数時間で完成します。SOLIDWORKSへの移行前には部品差分は平均12%でしたが、移行後2年で0.5%未満になりました。SOLIDWORKSのおかげで、よりスピーディに、より正確に仕事ができます」

Joel Gilbert氏
設計・製図担当責任者

スピーディな設計、品質の向上

SOLIDWORKS開発プラットフォームを標準として導入したBrownlee-Morrowでは、設計サイクルが75%短縮され、図面のミスが43%減少しました。また、提案書の品質が向上し、短時間で提案書を作成できるようになりました。「SOLIDWORKSのおかげで、これまでの4倍のスピードでカスタム システムを開発できます。設計の精度が上がったことやプロセス後半での変更に即座に対応できるようになったことなどが理由です」と、Gilbert氏は強調します。

「SOLIDWORKSを使って、3Dモデルを含めた提案書を作ることができるようになりました。2Dで作業をしていたときは、3Dモデルはもちろん図面も提案書には含まれませんでした。それでも作業に何日も何週間もかかっていたのです。今は数時間で完成します」と、Gilbert氏は続けます。「SOLIDWORKSへの移行前には部品差分は平均12%でしたが、移行後2年で0.5%未満になりました。SOLIDWORKSのおかげで、よりスピーディに、より正確に仕事ができます」

シミュレーションによりコストを削減

SOLIDWORKS Premiumのシミュレーション機能を活用することで、Brownlee-Morrowはコスト カットを達成できました。解析を行うコンサルタントを雇う必要がなくなり、材料費や溶接費も削減できたためです。「以前なら、特殊なケースの解析は外注していました。しかし、全体的に見て、当社の製品は過剰設計だったと思います。その結果、材料費や溶接費が高くついていました」と、Gilbert氏は説明します。

「SOLIDWORKS Premiumのシミュレーション ツールを使用して、自分たちですぐに解析を行い、正しい材料を使用しているか、適切な安全率を適用しているかを確認することができます」と、Gilbert氏は続けます。「たとえば、90トン以上の荷物を運搬する45フィートの荷船の構造用鋼ベースおよびフレームの設計をSOLIDWORKS Premiumで検証したことがあります。その際、物理テストを行ってシミュレーション結果を確認したところ、設計の正確性が実証され、当社の設計に対する自信を深めると同時に、コスト削減を実現できました」

1年目でROIが大きく向上

Brownlee-Morrowは、2014年にSOLIDWORKSを評価した際に、見込まれる投資収益率(ROI)を予測しました。SOLIDWORKSの導入から1年後に、実際のROIを算出したところ、コスト削減が期待できる3つの分野(図面ミスの削減、図面制作の効率化、製造の効率化)すべてにおいて予測を上回っていました。1年目の全体的なコスト削減額は50,950ドルでした。

「提案書の図面の品質と見積書の精度が大きく向上したので、年間売上は控えめに見ても25,000ドル増えると思います。正確な図面を作成できるツールがなければ、こうした成果は達成できませんでした」と、Gilbert氏は述べています。