SIGN Fracture Care International:最高レベルの効率性で動作
非営利組織が、DELMIAWorksとSOLIDWORKSで、恵まれない地域向けの骨折治療器具の生産を最適化
課題
恵まれないコミュニティ向け医療機器とインプラントの設計生産効率化に取り組み、ISO・FDA規制の合理化を目指し、100%寄付金に基づく予算で実施します。
ソリューション
非営利組織の設計と製造業務を自動化するために、次の2つのダッソー・システムズ主要製品を導入します。SOLIDWORKS 3D設計ソフトウェアとDELMIAWorks製造エンタープライズリソースプランニング(ERP)システム。
結果:
- エラーを減らし、製造チェックを合理化することで、週20時間以上の時間を節約します
- リソースに制約がある環境での医療機器の開発を簡素化します
- ISO 13485およびFDA規制へのコンプライアンスを合理化します
世界の半数以上は、1日5.50ドル未満で生活しています。そのため、低所得国や中所得国に住む人が腕や脚を骨折すると、その家族全員はたやすく貧困に陥るでしょう。非営利の人道的非政府組織(NGO)であるFracture Care Internationalは、骨折した患者が1日で立ち上がり、1週間で治療センターを退院、1か月で職場や学校に復帰できるようにしています。
SIGN社:患者の生活を再構築することに全力を尽くしています
SIGN社は、骨折した骨を安定させるために低コストの手術器具およびインプラントを製造しています。これらの器具は、X線装置や電源がないような、ごく基本的な設備しかない環境でも使用でき、同組織はそれらを正確かつ時間通りに遠隔地に配送しています。SIGN社は、医療機関に必要な器具や工具を寄付するだけでなく、その地域社会で活動する医師たちを支援するためにトレーニングや教育も提供しています。教育病院と協力し、世界中で教育カンファレンスを開催することで、各地域の医師が患者さんの回復を支援することができます。
人道的組織であるため、SIGN社での投資回収率は、ドルではなく、深刻な怪我の後で生活の質や生産性が回復した患者の数に基づいて評価します。現在まで、SIGN社は外科医との提携で、60ヶ国以上で450,000人以上の患者を治療しています。

SIGN社は、民間のドナー、組織、基金からの寄付に100%依存しているため、最高レベルの効率で活動し、利用可能な資金で可能な限り多くの器具やインプラントを生産する必要があります。SIGN社は、設計および製造業務においてこの目標を実現するために、ダッソー・システムズの2つの主要製品に依存しています。SOLIDWORKS 3D設計ソフトウェアとDELMIAWorks製造ERPシステム。
SOLIDWORKSを使用した革新的な医療機器設計の作成
2001年以来、SIGN社は、手術用器具とインプラントの両方の設計にSOLIDWORKSを使用しており、整形外科医のネットワークを通じて、コンセプトづくりから製造、検証、および患者への提供に至るまで活用しています。
SIGN社のエンジニアリング マネージャーのTerry Smith氏は、「SOLIDWORKSは非営利団体の製品設計プロセスに不可欠でした」と述べ、「SOLIDWORKSがなければ現在の状態に達することはできていないでしょう」と強調しています。
このソフトウェアを使用することで、SIGN社は重傷患者に対する治療に必要な解剖学的構造、インプラント、手術器具のインポートやモデリングが実現できます。SIGN社は、SOLIDWORKSの機能を活用して、リソースの制約がある環境に適した製品のイノベーションを行い、開発し、整形外科外傷患者の治療を効果的に行えるようにしました。これには、有限要素解析(FEA)シミュレーションの実施、手術法マニュアルのモデルのレンダリング、および規制環境内での変更管理のための製品データ管理(PDM)システムの利用が含まれます。
私たちは、DELMIAWorksの品質モジュールを使用して、すべてのプロセス内検査と最終検査を実施し、文書化すると同時に、すべてのゲージ校正をスケジュール化し、文書化しています。この節約は非常に大きなものでした。
DELMIAWorksによる製造品質とコンプライアンスの確保
SIGN社は、2023年に製造プロセスを管理するために、ダッソー・システムズのDELMIAWorks ERPシステムを導入し、製造ワークフローと品質管理をペーパーレス化しました。
「紙ベースの製造プロセスからペーパーレス プロセスに移行しました。たとえば、製造手順書は以前、実際にバインダーに綴じられた紙の書類でしたが、現在ではすべてのスタッフとオペレーターが容易にアクセスできるデジタル ドキュメントになっています。当社のオペレーターは、作業センターの2つのスクリーンの前で作業しています。1つには装置の設計図が表示され、もう1つには検査基準が表示されています。最新の情報や仕様を簡単に取得できるようになり、フォルダを探す必要がなくなりました」とSIGN社の規制関連業務マネージャーのBob Schmitt氏は述べています。
Schmitt氏は次のように付け加えています。「検査記録についても同じことが言えます。現在、プロセス内検査と最終検査結果は、製品を受け入れるために使用された検査機器のキャリブレーション情報を含むクイック検査モジュールでデジタルに記録しています。ISO 13485とFDAの監査官は、従来のコメントベースのフォーマットよりも証拠ベースの監査を好むため、コンプライアンスを実証する上で、包括的なデバイス履歴記録にすぐにアクセスできることが重要です。DELMIAWorksのアセンブリ ロット履歴レポートと検査サンプル ログ レポートを組み合わせれば、これらの厳しい規制に基づく検査結果を把握するのに非常に役立ちます」
FDA登録およびISO 13485認証を受けた 医療機器メーカーとして、適切に校正された検査機器は品質検査の基礎となります。したがって、検査機器の厳密な校正および文書化も不可欠です。
「私たちは、DELMIAWorksの品質モジュールを使用して、すべてのプロセス内検査と最終検査を実施し、文書化すると同時に、すべてのゲージ校正をスケジュール化し、文書化しています」とSchmitt氏は説明します。「デジタルに移行する前は、検査プロセスで書類の作成が増え、より多くのダブルチェックが必要になり、ビジネスの他のプロセスよりも多くのストレージと保持リソースが使用されていました。それが今や、システムで実行されるすべての処理とストレージがデジタル化されました。コスト削減は非常に大きなものでした」
さらに、FDAの電子署名規制に準拠するために、SIGN社はDELMIAWorksシステムのCRF Part 11機能を使用して、二重デジタル署名認証を要求しています。このプロセスやその他のプロセスを自動化することで、非営利組織は組織全体で大幅な効率化を実現しました。

SIGN社のロジスティクス オペレーションズ アナリストであるShelly Foster氏は、「デジタル データ プロセスと制御への変換により、エラーを減らし生産前後のチェックを合理化することで、1週間に20時間以上も節約しています」と述べています。たとえば、「1,500のフォルダのそれぞれを10分ずつ節約できるとすれば、時間の経過とともに節約分が積み重なり、仕事の他の側面に集中できるようになります」と同氏は語ります。
Schmitt氏とFoster氏の双方が同意します。ERPはワークフローの一貫性を促進し、予測可能で一貫性のあるワークフローは効率的な生産と品質保証の基盤となります。
インスピレーションを促進しながら結果を出す
SIGN社のミッション、およびNGOの創立者と、その実現に携わるチームのコミットメントは、組織と接するすべての人々にとってのインスピレーションです。ダッソー・システムズ、およびそのSOLIDWORKSチームとDELMIAWorksチームは、SIGN社の事例に少しでも関われることができて光栄に思っています。 SIGN Fracture Care Internationalにアクセスして、非営利団体の目的や活動について学びましょう。
DELMIAWorksのその他のリソース
リソース センター
パンフレット、事例、事例紹介ビデオ、ホワイトペーパー、eセミナー(オンデマンド方式のウェビナー)などをご用意していますので、ぜひご利用ください。
DELMIAWorksユーザー コミュニティ
DELMIAWorksユーザーのオンライン コミュニティ(3DEXPERIENCEプラットフォームのログイン資格情報が必要)
トレーニングとサービス
DELMIAWorksソフトウェアのトレーニング プログラムと ソリューションに関するコンサルティング サービスの詳細についてご説明します。
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DELMIAWorksソリューションは、設計から製造までのプロセス全体をつなぐことで製造上の課題を解決します。