Challenge

少量の板金部品よりも強度とコスト効率に優れた、高強度・高品質の部品を高速で製造する、非常に革新的な連続性の高いカーボン ファイバー3Dプリント技術を発明し、開発することで、3Dプリンタ製造企業を創設し、成長させます。

Solution

SOLIDWORKS、SOLIDWORKS Premium設計および解析、SOLIDWORKS PDM製品データ管理ソリューションを導入します。

Results

  • 連続性の高いカーボン ファイバー3Dプリント技術を開発
  • ハードウェア開発期間を6か月未満に短縮
  • 3Dプリント精度を50ミクロン以内まで向上
  • 最初の4年間で飛躍的な成長を実現

Markforgedの創業者兼CEOのGreg Mark氏も、多くの革新的企業と同様に、世界初の連続性の高いカーボン ファイバー3Dプリンタのインスピレーションは、必要に迫られたところから生まれました。彼は、レーシングカーに使うカーボン ファイバーのウィングを製造していた経験から、カーボン ファイバー複合材を製造するのにもっとよい方法を見つける必要がありました。高強度部品を早く入手したいとするエンジニアの思いも重なり、カーボン ファイバーの製造と3Dプリント技術の融合へと発展し、Markforgedが生み出されました。

同社は、強度が金属と同じである最終的な用途の製造用の品質を備えた部品を提供することで、3Dプリント業界の「現状維持」方針からは逸脱しています。他の3Dプリンタが主に試作品の作成に使用される設計の壊れやすいレプリカを製造するのに対し、Markforgedプリンタは金属と同じ強度でより手頃な価格の精密部品を少量製造します。

Markforgedは、その革新技術を迅速に開発し、新しい製品を効果的に設計し、会社を成功に導くため、堅固な3D開発プラットフォームを必要としていました。同社はSOLIDWORKS®を選択し、SOLIDWORKS設計、SOLIDWORKS Premium設計および解析ソフトウェアを導入し、さらに最近、SOLIDWORKS PDM製品データ管理(PDM)システムを導入しました。

「SOLIDWORKSの購入に一切迷いはありませんでした」とMark氏は強調します。「SOLIDWORKSが投資効果が最も高いと思われたので選択しました。SOLIDWORKSの活用で時間とコストを削減し、市場投入までの期間も短縮できました。このソフトウェアは使いやすく、多くの大学で教えられているため、エンジニアの追加投入がしやすく、投入されたエンジニアもすぐに戦力となります。

「SOLIDWORKSは開発の加速化に貢献する優れたCADパッケージです」とMark氏は補足します。「目まぐるしく変わる情勢において、当社は競争を勝ち抜くためにさらに開発を加速させなければなりません。SOLIDWORKSを差別化要因として、当社の成長に伴う成功に欠かすことのできないスピードを維持しています。」

 

自分自身をプリントするプリンタの開発を加速する

MarkforgedはSOLIDWORKSの活用により新製品の開発サイクルを6か月未満に短縮することができました。ほとんどのテクニカル ハードウェア製品の開発サイクルは通常1年から1年半であるのに比べ、非常に短くなっています。「当社の市場では、スピード(適切な設計に効率的に到達すること)が最も重要視されます」とMark氏は説明しています。「もちろんただ早いだけではだめで、余計な時間やコストをかけずに試作品を作成し、設計を微調整して、変更できることが大事です。SOLIDWORKSを利用すれば、設計の変更に関して驚異的な速度と申し分のない精度、安定した開発プラットフォームが手に入ります。SOLIDWORKSの活用で短い時間で最適な設計を得ることができます。」

「SOLIDWORKSは繰り返し行われるワークフローにも対応します」とシニア機械エンジニアのBennett Wilson氏は指摘します。「当社は試作を数多く試すことにしています。1つの部品に1日に5回繰り返すこともあります。SOLIDWORKSは当社の手法によく適合します。実際に、別の3Dプリンタで使用するために、当社の3Dプリンタの1つでSOLIDWORKSで設計した部品をプリントしたことがあります。この場合、3Dプリンタは自分自身の部品をプリントしました。」

SOLIDWORKSは開発の加速化に貢献する優れたCADパッケージです。目まぐるしく変わる情勢において、当社は競争を勝ち抜くためにさらに開発を加速させなければなりません。当社が成長し、成功に欠かすことのできないスピードを維持するために、SOLIDWORKSは重要な差別化要因となります。

Greg Mark氏
創業者兼CEO

MarkforgedはSOLIDWORKS 3D設計機能を利用するだけでなくSOLIDWORKS Premiumソフトウェアのシミュレーション ツールを活用し、設計を検証すると同時に設計のパフォーマンスを最適化しました。たとえば、Markforgedで最大かつ最先端(精度を50ミクロン以内)の3DプリンタであるMark Xの開発では、エンジニアはプリンタの構築プラットフォームを、強度を維持したままサイズを2倍に拡大し、重量を軽減する一方で変位を回避する必要がありました。

「Mark Xの構築プラットフォームは、当社の前の設計と比べ、サイズは2倍になっていますが、荷重状態でのたわみは3ミクロン未満と、非常に硬くなっていなければなりませんでした」とWilson氏は振り返ります。「硬度と重量が最高のバランスになるまで、重量を削減するためさまざまなポケット形成スキームを使用して、設計に対しSOLIDWORKS Premiumの変位解析を実行しました。分単位と時間単位でこの解析結果を取得し、これを元にして、硬度を保ちながらサイズが2倍の構築プラットフォームを製造することができました。重量ですが、前のバージョンとほぼ同じでした。」

 

PDMで開発を強化

Markforgedは、社の迅速な開発ペースをサポート、管理、維持するため、SOLIDWORKS PDMシステムを飛躍的な成長を遂げている最中の2016年に導入しました。組織とそのエンジニアリング スタッフの成長に伴い、Markforgedが開発に対し大規模でよりコラボレーション性に優れたアプローチをサポートする必要があるリビジョン管理、定型化したワークフロー、データ管理ツールをSOLIDWORKS PDMソフトウェアから提供します。

「SOLIDWORKS PDMは当社にとってきわめて重要なツールです」とWilson氏は述べています。「製品とエンジニアの数が増え続けると、間違った担当者の手に誤ったバージョンのランドが残りやすくなります。SOLIDWORKS PDMの利用で、当社は常に正しいバージョンで作業し、より頻繁かつ効率的に連携できるようになります。」

Markforgedの技術革新サイクルのペースは落ちていません。Markforgedの次のターゲットは、金属部品の3Dプリント向けであるMetal Xです。別の高速ハードウェア開発サイクルによって、多くのお客様が新しいプロセスとプリンタ設計を利用できます。