Challenge
システム統合と産業オートメーションの取り組みをサポートするため、電気パネルの開発を加速する。
Solution
SOLIDWORKS Electrical Schematic Professionalソフトウェアの導入
Results
- 年間平均で2,033時間の人時を削減
- 電気パネルのレイアウト時間を2日 から1日に短縮
- 図面作成作業が25~50%高速化
- 開発のスピードと精度が向上
システム統合と産業オートメーションの取り組みをサポートするため、電気パネルの開発を加速する。
SOLIDWORKS Electrical Schematic Professionalソフトウェアの導入
Select Technologies, Inc.(STI)は、フルサービスの食品工場機器システム インテグレーターです。プロセス、材料処理、プラント施設/設備システムの設計/構築/設置サービスと、生産ライン自動化サービスを専門にしています。同社の包括的プロセスにより、最も困難で厳しいエンジニアリング要件の下でも、費用対効果が高く、非常に詳細で信頼性の高いシステムを実現することができます。STIのサービスには、機械システム設計、製造ラインのレイアウト、電気システム設計、自動化、アンモニア冷却、UL 508パネル構築、IT統合、およびHVAC機械サービスなどが含まれます。
ITマネージャーのShane Trotter氏によると、STIの自動化プロジェクトには通常、プログラマブル ロジック コントローラー(PLC)や電気システムの使用が必要になるため、機械設計よりも電気回路図やパネル設計のレイアウトの方が、作業の比重が大きくなる傾向にあります。Trotter氏は次のように述べています。「2013年までは、プロジェクトの電気回路図の作成にAutoCAD® LTという2次元製図ソフトウェアを使っていましたが、もっと優れたソフトウェア ソリューションがあるはずと思っていました。AutoCAD LTで実施する作業は、変更が必要になる作業も含めて、実際には単調な手作業だったからです。
たとえば、100ページの図面パケットがあり、52ページで新しい図面を挿入する必要がある場合は、53ページから100ページまでの各タイトル ブロックのページ番号を手動で編集する必要があります」と、Trotter氏は述べています。「手入力が多くなるような方法で作業していると、仕事のペースが遅くなるし、品質にも悪い影響も出ることがわかっていたため、手入力の問題を解消するだけでなく、社内で開発した、Microsoft® SQL Serverベースの中央部品データベースと連携可能なソリューションはないだろうかと検討しました」
より優れた電気回路図ソリューションを探しているなかで、SOLIDWORKS® Electrical SchematicとEPLAN®の各ソフトウェア ソリューションを評価した結果、SOLIDWORKS Electrical Schematic Professionalソフトウェアを選択しました。その理由は、STIの部品データベースと同じMicrosoft SQL Serverデータベースを使用しており、オープンなアプリケーション プログラミング インターフェイス(API)を利用できるため、そのソリューションと中央部品データベースを連携させることができたからです。「SOLIDWORKS API、そしてSOLIDWORKS ElectricalがMicrosoft SQL Serverベースであるという事実が決定要因でした」とTrotter氏は振り返ります。「EPLANには独自のデータベースがありましたが、SOLIDWORKSソリューションにはデータベースにバックエンドがあり、APIを使用して既存のシステムとソリューションを統合し、自動化することができました」
SOLIDWORKS Electrical Schematic Professionalの実装以降、STIでは、ソフトウェアのデータベースを会社の中央部品データベースと統合することで、従来の手動タスクの自動化に関連する生産性の向上を実現しました。これには、約500個の電気記号、500個の2次元レイアウト、および2,500メーカーの部品番号が含まれています。SQL統合によって自動化されたものには、シリアル番号ラベル、ヒューズ リスト、材料リスト、ワイヤ ラベル、端子ラベル、バックプレート ラベル、STIのカスタム製造実行システム(MES)にインポートされた材料、そして2次元パネル レイアウトなどがあります。自動化中のものには、スイッチおよびPLC出入力リストに刻印または印刷された凡例プレートがあります。
SQLとSOLIDWORKS Electricalが連携したおかげで自動化レベルが上がり、大幅に時間を短縮できるようになりました。当社の設計者の報告によると、図面作成のスピードが25~50%向上し、5年かけてプロジェクトをつぶさに調査したところ、年間の工数にして平均2,033人時も削減していることがわかりました。
Trotter氏は次のように強調します。「SQLとSOLIDWORKS Electricalが連携したおかげで自動化レベルが上がり、大幅に時間を短縮できるようになりました。当社の設計者の報告によると、図面作成のスピードが25~50%向上し、5年かけてプロジェクトをつぶさに調査したところ、年間の工数にして平均2,033人時も削減していることがわかりました」
図面作成のスピードが上がったため、STIのエンジニアは電気パネルの回路図を半分の時間で作成できるようになりました。パネルの回路図の作成に以前は2日かかっていましたが、1日で終わるようになりました。STIの統合システムはシステム間で情報を交換するようになっているため、SOLIDWORKS Electricalで回路図を作成したときに生成されたデータは、自動的に他のプロセスに渡されます。したがって、手入力に伴うヒューマン エラーの発生確率がゼロになります。
「SOLIDWORKS Electricalを既存のシステムと統合することにより、今では情報の一元化が可能になりました。また、プロセスの最後に作成されるリストやその他の項目には、回路図と同じ情報が使用されるようになりました。その情報を再度入力する必要はありません。これにより、エラーの発生可能性が減り、品質が向上します」と、Trotter氏は指摘します。
精度と速度の向上により、STIはスループットと利益率を向上させました。無駄な時間を有効に活用し、生産性や利益を向上させることができます。「私たちのビジネスは、主にカスタムの自動化システムを開発しているため、まったく同じパネルを設計することはありません」とTrotter氏は言います。「SOLIDWORKSと中央データベースを統合する利点は、その他のリソースを使用せずに多くのことを実行できる点です。
リソースの使用率を最大化し、プロセスを自動化することで、お客様により良いサービスを提供すると同時に、収益を向上させることができます」と、Trotter氏は付け加えます。「SOLIDWORKS Electricalソフトウェアを使用することで、設計者は作業に集中し、面倒な手作業による負担を軽減することができます。現在は、設計者がすべてのシンボルを選択し、回路図を作成すると、エンジニアリングは、回路図セットにすでに配置されている構成要素に基づいて、2次元レイアウトを迅速かつ簡単にコンパイルできます。アセンブリと設置を容易にする、見栄えのよいレイアウトを作成するために必要な全体的な時間を短縮します。