Challenge

ウースター工科大学の初の学部生向けロボット工学学位プログラムにおいて、ロボットおよびロボット コンポーネントを設計および解析する学生と研究者を支援します。

Solution

SOLIDWORKS 教育版を利用して、学生のプロジェクトと研究をサポートします。

Results

  • ロボット工学初の学部生向け学位を発表
  • ロボット工学に対し、複数の分野にまたがる工学アプローチを実施
  • 革新的な学生のプロジェクトをサポート
  • FIRST®ロボット工学コンテスト キット向けデジタル モデルを作成

ウースター工科大学(WPI)は、最新の科学と工学の知識を生み出し、社会に最も役立つように伝えるため1865年に創立され、今では特に科学、技術、工学に関する教育と研究の分野で世界をリードする大学の1つへと成長しました。WPIはその使命を果たすため、ロボット工学プログラムを創設しました。

ロボット工学プログラムの責任者Michael A.Gennert氏によると、このプログラムは2007年にアメリカで初めて学部生向けにロボット工学学位を提供したもので、2つの目的(将来に備えロボット工学をしっかり準備していくことと、ロボット工学の進展と飛躍的進歩を達成するという目標の下、WPIのロボット研究を促進すること)を持っています。

「ロボットの設計には、卒業生が従来の工学の枠を超えてさまざまな分野を組み合わせてみることが必要です」とGennert氏は述べています。「3つの工学学位(コンピュータ科学・工学、電子工学、機械工学)を4年間のプログラムに押し込めることはできないので、当校の生徒はロボット工学での学生のプロジェクトと実際の経験に重点を置いた複数の分野にまたがる工学の授業を選択することになります。」

ロボット工学のプロジェクトをサポートするため、WPIでは学生がさまざまな3D機械設計とエンジニアリング ソフトウェアを利用できるようにしています。ただし、WPIでロボット開発に最もよく利用されているソフトウェアはSOLIDWORKS®教育版です。「CADシステムを習得していなくてもロボットのクラスを受講できますが、上級レベルのプロジェクト作業をサポートするにはCADを扱えるようにしておくことを学生たちに推奨しています」とGennert氏は述べています。「SOLIDWORKSは、ロボットの設計や、ロボット工学学位プログラム関連のプロジェクトの実行に、WPIの学生がこれまでで最もよく利用するソフトウェア パッケージです。」

 

ロボットの設計とシミュレーション


WPIの学生がロボット関連プロジェクトにSOLIDWORKS教育版を選んだ理由は、このソフトウェアが習得しやすく、使いやすいというだけでなく、効果的なロボットの開発に欠くことのできない機械設計機能と有限要素解析(FEA)機能にアクセスできるからです。「ロボット工学プロジェクトの作業では、学生はそれぞれ一連の設計要件を設定し、無限に続く試作品作成のループに陥らない機械システムと制御システムの操作に関してフィードバックを必要としています。


「学生は、ロボット工学プロジェクト、特に上級キャプストーン プロジェクトを成功させるには、重要な設計機能と解析機能にアクセスする必要があります」とGennert氏は続けます。「学生はSOLIDWORKSソフトウェアの利用で設計および解析の完全スペクトルを実行できるため、プロジェクトの作業にSOLIDWORKSを選ぶことが多くなります。SOLIDWORKSを使えば、ツールではなくロボット工学に力を注ぐことができます。SOLIDWORKS は講義や学生のプロジェクトのサポートだけでなく、研究にも活用されています。」

SOLIDWORKSは、ロボットの設計や、ロボット工学学位プログラム関連のプロジェクトの実行に、ウースター工科大学の学生がこれまででもっともよく利用するソフトウェア パッケージです。

Michael A.Gennert氏
ロボット工学プログラム責任者

WPIはロボット工学プログラムを設立して以来、科学、技術、社会が相互に作用する、さらに革新的な学生のプロジェクトを目にしてきました。たとえば、シニアのT.J.Watson氏は5名のチームでWALRUSローバー(Water and Land Remote Unmanned Searchロボット)を開発していました。このプロジェクトは、2001年9月11日に起きたテロリストによる攻撃以後、探索と発見の限界について学んだあと、業界の専門家と話し合いを重ねてスタートしたものです。このローバーは、災害救助時に水中と陸上の両方を探索し、救助活動を実行する目的で作成されました。

「探索・発見ロボットは、陸上ベースのものと、水中用のものがありますが、これが混在する地形、つまり陸上でも、水中でも、深い泥でも動作するロボットはありません。」とWatson氏は述べています。「WALRUSはこの不足を補うように設計されています。」

「私はSOLIDWORKSソフトウェアのみを使用しています。それは、このソフトウェアが非常に多様な機能にアクセスできるからです。WALRUSローバーを例にとると、構造および過渡応答解析が特に有用でした」とWatson氏は補足します。「クラッチ システムに対してFEAを実行し、さらに殺菌用の漂白剤が入った容器にWALRUSを浸けることができることも検証しました。」

 

FIRSTで初期ロボット工学教育をサポート

WPIの学生はロボット工学プロジェクトのサポートにSOLIDWORKSソフトウェアを活用するだけでなく、コミュニティの関係を深め、若い学生たちの間でロボット工学に関心が集まるようにするためにもSOLIDWORKSを利用します。たとえば、初級エンジニアのGabrielle Fanzini氏は、SOLIDWORKSソフトウェアを使用し、FIRSTロボット工学コンテストと連動して、高校生が使用するキットに含まれる300を超える機械・電子部品およびアセンブリのモデルを作成しました。

「FIRSTロボット工学コンテストは、「マインドを競うチーム対抗戦」をモットーに、中高生がロボットを設計し、作成する方法を学びながら、彼らに競い合う機会を提供するものです」とFanzini氏は述べています。「FIRSTの参加者は、私がキット用に作成したモデルをSOLIDWORKS Webサイトwww.solidworks.com/FIRSTからダウンロードし、このモデルとSOLIDWORKSを活用してロボットを設計し、製造・組み立てることができます。ロボット工学のエンジニアと同じ方法で作業することで、貴重な経験を得ることができるでしょう。」