Challenge

2次元および3次元設計ツールの使用を最適化し、生産性を高めて、カスタム資材運搬システムの開発を促進する。

Solution

同社の既存のSOLIDWORKS 3次元アプリケーション プラットフォームにDraftSight Enterprise 2次元設計ソリューションを追加する。

Results

  • 図面作成、レイアウト、P&ID開発を加速させる
  • 2次元の既存設計データ処理を簡素化
  • 2次元データをPDMシステムに統合 
  • 2次元データ ソフトウェア/ハードウェアの問題を解消

Young Industries社は、化学、石油化学、セラミック、コーティングの各業界における大量乾燥資材運搬用のカスタム設計機器を製造するメーカーです。同社は、1947年から運搬システムと関連コンポーネントの製造を手がけ、問題解決した機器に関する特許を数多く取得しています。Young Industries社は、ASME(米国機械学会)およびNational Board of Boiler and Pressure Vessel Inspectors(全米圧力容器検査官協議会)の認証を取得し、U、UM、R規制に準拠する圧力容器を製造しています。エンジニアリング スタッフは、顧客のニーズを満たす機器の開発、設計、製造の改善を常に模索しています。

クライアント向け受注設計システムの開発に3次元プラットフォームをいち早く導入したYoung Industries社は、過去20年にわたり、SOLIDWORKS Professional設計ソフトウェア、SOLIDWORKS Simulation Professional解析ソフトウェア、SOLIDWORKS PDM Professional製品データ管理ソフトウェアといったSOLIDWORKS® 3次元アプリケーション プラットフォームを活用しています。Young Industries社の設計およびエンジニアリング作業のほとんど(新しい設計など)はSOLIDWORKSソフトウェアを用いた3次元環境で行われますが、2次元ツールへの対応強化も不可欠でした。同社は最近までMountainTop® 2次元設計ソフトウェアを使用していたからです。

「従来の図面の修正、シンプルなレイアウトやスケッチの作成、P&ID(配管計装図)の開発など、「すばやくラフに」仕上げるべき一部のタスクは、2次元ツールを使った方が早いのです」と、エンジニアのRyan Vandine氏は説明します。「1990年代の後半からSOLIDWORKS 3次元ツールを使い始めましたが、問題が生じるまではMountainTop 2DとSOLIDWORKSを併用していました」

IT担当ディレクターのJ.Tyler Thompson氏によると、Young Industries社は、UNIX®端末サーバーで稼働するMountainTopでハードウェア面とソフトウェア面の双方の問題に悩まされた結果、代替となる新しい2次元設計ソリューションを検討する決定を下しました。「MountainTopでは単に時間短縮が図れなかったので、別の2次元設計ソリューションを探すことにしたんです」と、Thompson氏は語ります。

Solid Edge® 2D、AutoCAD® LT、AutoCAD Mechanical Desktop®など、市販の2次元設計パッケージをいくつか評価した結果、Young Industries社は、ダッソー・システムズのDraftSight® Enterprise 2次元設計ソリューションを選択しました。同社がDraftSight Enterpriseを選んだのは、メンテナンスとサポートが容易で、必要とする機能をリーズナブルな価格で得ることができ、同社のSOLIDWORKS設計環境と最も互換性が高いという理由でした。「DraftSightは、ライセンス管理が柔軟で、SOLIDWORKS PDM Professional製品データ管理システムと直接統合できます」と、Thompson氏は説明します。

 

2次元を有効に活用することで時間を節約

DraftSight Enterpriseを導入したことで、Young Industries社は、エンジニアのタスクに最適なソリューションを提供できました。同社の資材運搬システムを構成する大型アセンブリ設計はすべてSOLIDWORKSで進めますが、顧客から提供されたDWG/DXF™ファイルの取り込みなど、2次元環境の方が適しているタスクもあります。「3次元以外の顧客ファイルを処理する場合は、DraftSightで作業した方がはるかに簡単なんです」と、Vandine氏は強調します。

「DraftSightのおかげで、プロセスを簡略化できます」とVandine氏は続けます。「たとえば、MountainTop図面に対して小規模な修正しか行わないプロジェクトでは、図面をDXFとしてDraftSightに取り込むことで、すばやく簡単に修正できます。DraftSightなら15分で済みますが、SOLIDWORKSで古い図面を3次元モデル化し直すと数日かかってしまう場合があります」

「2次元から3次元への変換をできるだけ省くことで、時間と労力を節約できます」と、セールスおよびマーケティング ディレクターのDick Ambs氏は補足します。「そうした効果がある限り、DraftSightを活用していきたいと考えています」

DraftSightがあれば、過去のプロジェクトやP&ID記号の設計ライブラリを活用して時間と労力を節約できます。つまり、DraftSightは、2次元ファイル形式ですばやく簡単に設計作業を進める柔軟性をもたらしてくれます。

Ryan Vandine氏
エンジニア

DraftSight Enterpriseにより、Young Industries社は、膨大な2次元の古いデータと2次元設計エンティティのライブラリをより効果的に管理できます。いずれも提案書作成の大幅な加速が見込めます。「2次元の古い図面は、箱一杯に詰まったLEGO®ブロックのようなものです。そうした試行錯誤の歴史であるブロックを組み合わせることで、機器の構築は可能です」と、Vandine氏は説明します。

「一方、DraftSightがあれば、過去のプロジェクトやP&ID記号の設計ライブラリを活用して時間と労力を節約できます」とVandine氏は語ります。「つまり、DraftSightは、2次元ファイル形式ですばやく簡単に設計作業を進める柔軟性をもたらしてくれます。」

 

2次元とPDMを統合することで、トレーニングの必要性を最小限に抑える

MountainTopからDraftSight Enterpriseに移行したことで、同社の図面管理機能も改善されました。DraftSightはSOLIDWORKS Professional PDMシステムと完全な互換性があるからです。「DraftSightでは、図面をPDMシステムに統合することができます。これはMountainTopにはなかった機能であり、重要な利点と言えます」と、Vandine氏は指摘します。

「DraftSightは、ほとんどのエンジニアが使いこなせるAutoCADと似ているため、トレーニングの必要性はまずありません」とThompson氏は言います。「このソフトウェアは直感的に操作できるので、エンジニアは数週間に及ぶトレーニングを受けなくても、1日か2日で習得できます。DraftSight Enterpriseは、あらゆる面でMountainTopソフトウェアよりはるかに優れています。」