E-Muscle Cars社、SOLIDWORKSを使用してクラシック カーを低メンテナンスEVに生まれ変わらせる

E-Muscle Cars LLC社は、初期のカマロ、マスタング、コルベット、ブロンコ、コブラなど、本格的にレストアされたクラシック カーを、部品を全面的に入れ替えた電気自動車モデルに生まれ変わらせることを専門にしています。メンテナンスの手間がかかる従来のガソリン エンジンを取り外すとともに、伝説的な車のノスタルジアと美を維持することが同社の使命です。「内燃エンジン、旧式のステアリングとブレーキ (系) を取り外し、最先端のEVモーターを追加します」とE-Muscle Cars社の社長、Kevin Emr氏は説明します。

E-Muscle Cars社では、SOLIDWORKS 3D CADソフトウェアを使用して部品の統合を綿密に計画しています。 Emr氏は大学時代からSOLIDWORKSを使用しています。「2002年にフォーミュラSAEレーシング チームに参加し、SOLIDWORKSのことを知りました」と振り返ります。「習得と使用は簡単でした」E-Muscle Cars社は現在、SOLIDWORKSを使用して、各自動車をデジタル的にモデリングしています。特に電気系統で重要です。  

電気配線のレイアウト最適化の一環として、安全な空間を通して戦略的に配線し、乗員エリアと衝撃ゾーンの両方をワイヤが通らないようにします。これにより、E-Muscle Cars社の設計の安全基準が大幅に向上します。「(SOLIDWORKSで) ワイヤをデジタル的にあらかじめ配線し、鋭利な部品や危険な部品に接触しないようにします」とEmr氏は付け加えます。「生産を計画し、各車両に使用する素材を計画するうえで非常に役立ちます」

エンジニアリング チームは、部品すべてを3Dスキャンし、事前定義されたジオメトリを使用して部品を円滑化し、モデルを改良します。最終モデルはSOLIDWORKSの正確な3D部品です。「(この段階で) モデルにさらに手を加えます」とEmr氏は述べます。その後E-Muscle社のチームは、サーフェスを結合し、モーター取付け部、モーター、バッテリー、バッテリー筐体などの複雑な部品を組み立て、系すべてが、安全性、性能、統合の面で最適に構成されるようにします。

クラシック カーを電気自動車に生まれ変わらせることで、大切な車の寿命が延びるだけでなく、持続可能性を重視する若い世代にも身近に感じてもらえ、そうした世代にとっての魅力を高めることにもなります。しかし、Emr氏は即座に、環境だけを重視しているのではないと指摘します。性能と、パワフルな車を運転するスリルも重要です。

「当社が本当に大切にしているのは、お気に入りの車を高速で運転し、長く運転し続けること、さらに、車を所有しやすくすることです」とEmr氏は語ります。「このことがもたらす非常に素晴らしい副次的な効果は、こうした古い車を将来にわたり使い続けられる車に作り変えられることです。古い部品が入手しづらくなっても、車を使い続けることができます」

E-Muscle Cars社は、本格的にレストアされたクラシック カーを、市場で最新かつ最も安全な電気駆動系、バッテリー、その他の部品を搭載した、完全電気駆動の自動車に生まれ変わらせています。また、それぞれの車は、性能はそのままに、かつ古くなった技術をわざわざ使うことなく、マッスル カー愛好家が求める正統的なインテリアとエクステリアを保ちつつカスタム仕様のEVへと作り変えられます。そう考えると、E-Muscle Cars社のおかげで、クラシック カーが次世代の魅力的な趣味になるかもしれません。