機能的な外骨格を構築する方法

SOLIDWORKSは、人気のソーシャル メディア インフルエンサーであるTyler Csatari氏が、エンターテインメント エンジニアリング向けの多様なコンセプトを実際に機能する機械システムとして実現できるよう支援しています。

課題

トルクの伝達、重量のバランス、モーションの同期などの機械的な制約条件を解決することで、クリエイティブなコンセプトを製造可能なアセンブリに変換すること。

解決策

SOLIDWORKS Designのツールを活用して、製造段階に入る前に、ヒンジ機構、プーリーのルーティング、構造要素などのすべての構成部品をモデル化する。 

結果

  • 事前にモデル化した構成部品により、製造時の試行錯誤が減少
  • 迅速なデジタル イテレーションにより、コンセプトから構築までのワークフローを加速
  • 設計の信頼性を高めてから、物理的な試作品や部品を作成
  • 機械、電気、制御の各要素を網羅した完全なシステム統合をサポート

設計アイデアを持つエンジニアにとって、コンセプトとその実際の使われ方の間にあるギャップこそが、アイデアが失敗に終わってしまう一番の原因です。正式なトレーニングを受けていない独立系ビルダーや個人製作者の場合、そのギャップはさらに大きくなります。設計上の決定が即座に影響を及ぼします。設計プロセスが体系化されていないと、重量、力、モーション、制御性のすべてがどのように相互作用するのか、予測することが困難になります。

Tyler Csatari氏は、そのギャップに対処することに生き甲斐を感じています。TikTok(300万人以上)、Instagram(90万人以上)、Facebook(25万人以上)で合計400万人以上のフォロワーを持つコンテンツ クリエイターであるCsatari氏は、チャレンジ型の機械製造、つまり、これまでに試したことのないシステムの設計と構築に注力しています。彼の目標は、外観を再現するだけでなく、機構が意図したとおりに動作する機能的なシステムを作ることです。彼はこれを「実用的コスプレ」と呼んでいます。

Csatari氏は次のように述べています。「難しそうなプロジェクトの方がやりがいがあります。そこには多くの学びがあるからです」。まったく知識がない状態からスタートし、問題を解決しながら進むという考え方が、彼の最も複雑な作品、つまり外骨格の基盤となっています。

3DEXPERIENCE World 2026で自作の外骨格「Dr.Octopus」を着用しているTyler氏
3DEXPERIENCE World 2026で自作の外骨格「Dr.Octopus」を着用しているTyler氏

Csatari氏が設計した外骨格には、構造的な完全性を保ちながら、流れるように動く4本の独立した制御アームが必要でした。各アームは、外側へ伸び、個々の重量を支え、負荷がかかっても崩壊することなく指示に反応する必要がありました。Csatari氏は次のように述べています。「課題はトルクです。アームを長く伸ばすほど、それを支えるベースに大きな力が必要になります」

外骨格の開発では、人が装着できるようにする必要もありました。しかし、すべてのジョイント部分にモーターを設置すると、重量と複雑さが増し、新たな障害点を生み出してしまいます。そのため、制約のあるフォーム ファクターの範囲内で荷重の伝導、重量配分、制御性のバランスを取る必要がありました。

Tyler氏の「Dr.Octopus」アームの初期設計コンセプト。ひも、ハードウェア、3Dプリントしたセグメントで作成
Tyler氏の「Dr.Octopus」アームの初期設計コンセプト。ひも、ハードウェア、3Dプリントしたセグメントで作成

製造前にモーションをモデル化

Csatari氏は、SOLIDWORKS Design®で完全にモデル化したケーブル駆動システムによって、これらの制約に対処しました。彼は、各ジョイント部分にモーターを設置する代わりに、3Dプリントした一連の椎骨にKevlarケーブルを通し、バックプレートに取り付けたモーターにつなぎました。

各アームは3本の制御ケーブルに沿って動作するため、重量を最小限に抑えながらの多軸運動が可能になります。プーリーベースの構造は、力を効率よく分配し、モーションの範囲を保ちながら、ベースに必要な荷重を減らします。このウェアラブル デバイスとその部品では、屈曲、運動学、耐久性を考慮する必要もありました。

Csatari氏は、ヒンジの形状、ベアリングの接点、マウント構造などの各構成要素を、3Dプリントの前にデジタルでモデル化しました。これにより、製造前にモーション挙動と構造関係を調整できました。

SOLIDWORKSで完全に設計された外骨格のアームと爪
SOLIDWORKSで完全に設計された外骨格のアームと爪

関連リソース

頭の中で想像している形をそのまま形にする(SOLIDWORKSの)機能は、アイデアを出してから、求めている実際の結果を得るまでの最短の近道です。

Tyler Csatari氏

YouTubeクリエイター、デザイナー、インフルエンサー

Csatari氏がSOLIDWORKSを選んだ理由はいくつかあります。「利用しやすくなりました。オフラインでもオンラインでも作業できます。さまざまなツールが揃っているので、自分にぴったりと思えました」

また、熱を込めて「頭の中で想像している形をそのまま形にする(SOLIDWORKSの)機能は、アイデアを出してから、求めている実際の結果を得るまでの最短の近道です」とも語っています。

コンセプトから機能するシステムへ

Csatari氏は、SOLIDWORKSを使用することで、外骨格開発における設計上の意思決定を物理的ではなくデジタル的に行う、体系化されたワークフローを維持できました。試作品を何度も作成するのではなく、CADモデルで構造概念、モーション パス、構成部品の関係を検証してから、物理的な製造に移ったのです。

Csatari氏は次のように付け加えます。「(外骨格プロジェクトを)始めたのは、SOLIDWORKSを本当に使いこなせるようになってきたときでした。設計を10倍速く、10倍簡単にする機能が多数あることを理解していた頃です」

設計プロセス全体を通じてこのアプローチを取ることで、手戻りが減少し、相互作用するメカニズムやサブシステムが複数あるシステムの複雑さを管理できるようになりました。ケーブルを軸とした設計は、最終的な機械構造にハードウェアを過剰に組み込まず、制御されたモーションを実現するという、明確になっていないソリューションについて、モデル化することでいかに情報が得られるかをよく示しています。

3DEXPERIENCE World 2026に展示されたTyler氏の「Dr.Octopus」の設計
3DEXPERIENCE World 2026に展示されたTyler氏の「Dr.Octopus」の設計

ワークフローも、開発が加速した要因です。Csatari氏は、SOLIDWORKSのおかげで、困難と思っていた設計でも、一度モデル化すれば迅速に実行できるようになったと述べています。モデル自体がプロジェクトの基盤となり、ジオメトリ、挙動、アセンブリ ロジックを定義してから、実際の部品製造に移ることができるようになったのです。

デジタル設計の基盤

Csatari氏のプロジェクトは、設計上の問題が上流工程でデジタル的に解決されると、実際の使われ方がはるかに予測可能なものになることを示しています。SOLIDWORKSは、このようなアプローチへのシフトを、製造を開始する前に複雑な機械システムを定義し、テストして、改良できるようにすることで達成します。

SOLIDWORKSで仮想試作品を作成すると、設計の代替案を迅速に検討し、アイデアの良し悪しをすぐに認識できるため、イノベーションが加速します。Csatari氏は、干渉チェックや衝突を回避するためのモーション シミュレーションなどの機能により、アイデアをより迅速かつ効率的に具現化できました。

SOLIDWORKSを使用すると、アイデアが初回製造時から機能的で望ましいハードウェアに変わる可能性が高まります。  

製品:

  • SOLIDWORKS Professional
  • 3D Sculptor
  • 3D Creator
  • 3DEXPERIENCEプラットフォーム

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