Trident社、スマートな油圧ソリューションを構築

Trident Hydraulics社は、20年以上にわたり受注生産式の油圧システムの設計とシステム統合のトップ企業として活躍しています。英国に本社を構え、廃棄物管理、オートメーション、重機などのさまざまな業界の顧客にサービス提供すると同時に、パフォーマンスとイノベーションの限界を打破するという点で高い評判を得ています。

Trident社は創業期からSOLIDWORKS®を採用していますが、それは、同社の創業者兼CEOのMike Forester氏が1999年にはアーリー アダプターだったからです。「私はSOLIDWORKS一筋です」と同氏は語ります。SOLIDWORKSを導入して以来、標準的な油圧式電源ユニットの製造から、最先端のサーボ制御システムの提供へと大きく飛躍を遂げました。

Trident社は、製品開発を顧客との共同事業と捉えています。チームはシステムの非効率性を明らかにするために、新規プロジェクトの始動時から顧客と緊密に連携します。「私たちはお客様を訪問し、直面している課題を洗い出し、問題点から遡って原因を突き止め、改善方法を導き出します」と管理ディレクターのMichael Owen氏は語ります。

エンジニアリング チームが主な課題を把握すると、Trident社のエンジニアは、各部品が製造に入る前に、ポンプ、マニフォールド、モーターなどのすべてのコンポーネントをSOLIDWORKSでモデル化し、デジタル的に適合性と機能性を検証します。油圧システムには極端な圧力や流れが発生することを考慮すると、早い段階で設計のシミュレーションと検証ができれば、その後の製品開発を大幅に効率化できます。

SOLIDWORKSは、負荷が高い状態で安全性と信頼性を確保するための検証手順を実施できるようにします。Trident社のエンジニアは、単なる部品設計にとどまらず、他のことにも手を広げることができます。仮想環境で力の解析、許容誤差の確認、故障リスクの低減を行うことができるため、顧客に毎回、高品質なソリューションを届けることができます。 

廃棄物リサイクル業界のTrident社のある顧客は、繰り返し発生するシステムの故障が原因で深刻なダウンタイムに悩まされていました。Tridentチームは、顧客の現行設備を分析した結果、油圧作動油の過熱やコンポーネントの故障などの問題を抱えていた現在の油圧システムをそのまま維持することにし、

Forester氏が新しいアップグレード版のインテリジェントなサーボ駆動油圧システムを設計しました。その結果、年間数十万ドルに及ぶ電力コストの削減などの大きな成果を上げることができました。当初は1つの施設の改善策としてスタートしましたが、今では他の拠点にも展開しています。

Trident社は、エンジニアリングの他にも、アイデアの伝達やシステムの機能性のデモにSOLIDWORKS Visualizeを活用しています。「システムの仕組みを説明するだけでなく、お客様に実際のモデルをお見せすることが実に効果的です」とOwen氏は語ります。そのため、信頼関係を早く築くことができ、また、市場にソリューションを売り込みやすくなります。

市場にいち早く投入できるようになったため、競争上の明確な優位性を獲得していますが、Owen氏はSOLIDWORKSのもう一つの大きなメリットについてこう語っています。「似たようなツールは他にもありますが、SOLIDWORKSのパッケージと受けられるサポートは群を抜いています」。

コンセプトから生産まで

Trident社のイノベーションは顧客主導の研究開発に根差しています。顧客を単なる技術の受け手としてではなく、その創作の共同作業者として捉えています。こうして継続的なフィードバック ループが形成されると、コンポーネントの設計からシステム全体の開発に至るまでのあらゆることにそれが反映されるようになるため、各ソリューションが現実世界のインサイトに根差し、長期的に性能を発揮できるようになります。

今日、Trident社のチームがその能力を拡大し続けるなか、SOLIDWORKS Premium with Cloud ServicesとSOLIDWORKS Visualize Professionalは依然としてその戦略の中核を成しています。アイデアから実装に至るまでの間、SOLIDWORKSは、製品の品質を向上させ、工程を高速化、効率化する中核的なシステムなのです。