会社は大きな問題に直面していました。「設計が別のものにすり替わっていることがありました」と語るのは設計主任のNitin Kumar氏です。「リビジョンに起因する問題が発生することもありましたが、生産に関わる問題も抱えていました」。しかし、2015年にSOLIDWORKS® 3次元CADソフトウェアを導入してから、設計サイクルを70~80%も短縮できるようになりました。生産ラインで扱えるモデルの数も3から72にまで拡大できました。
2018年になる頃には、組織とパートナーのコミュニケーションに問題があり、成長と顧客満足にとって大きな障壁となっていることがわかってきたのでした。そこで導入したのがクラウドベースの3DEXPERIENCE® Worksでした。設計部門と製造部門がシームレスにコミュニケーションを図り、新しい設計の承認を迅速に効率よく進められるようになりました。また、管理職が進捗を監視し、3DEXPERIENCEプラットフォームで素早くフィードバックができます。
「すべての生産チームとうまく連携が取れています。加工チームはすぐに状況を把握することができ、こちらが何を求めているのかを理解してくれます。設計チームがどこまで作業を終えているかが分かります」とKumar氏は述べます。全社のデータを単一プラットフォームに集約することで、自動の変更通知により全員に的確な情報を伝えることができます。
夢に近づく
WAEの現地設置式の浄水システムは、ボトル入り飲料水と同じレベルの水を供給できますが、コスト面では70%抑えられます。「現在、350件ほどの大口顧客を抱えています。したがって、数百万の(水)ボトルを流通から排除できていると思います」と社長のAnupam Joshi氏は語ります。同社は、将来の世代が自分たちの環境を改善できなくなってしまう事態を避けるために、環境を守り、生活の質を高める製品とソリューションを開発するというビジョンを描いていますが、そのビジョンが着々と現実のものになりつつあります。
SOLIDWORKSと3DEXPERIENCE Worksによる効率性と時間の節約は、商用の現地設置式の浄水システム以外にも製品ラインを拡大するために役立っています。同社は、その場に設置するタイプの蛇口を設計しています。これで、水のコストをさらに抑え、より多くの人がきれいな水を安心して利用できるようになります。さらに、プラスチックごみから環境を守ることにもつながります。